遠い場所。
1974年、彼女は二度目の誕生日を迎えた。
彼女とは人類最古の化石、名前はルーシー。
320万年の間、大地という母胎で、ひっそりとこの日を待っていた。
320万年、3,200,000年。
はてしなく、遠い場所だ。
彼女と私を繋ぐのは
「人類」「女」という言葉だけ。
しかし、彼女なくして、私は存在しないのかもしれない。
全てはつながっている。全て。
そして、私も誰かとつながっていく。
「人類」「女」として。
卒制の関係で
女を調べる。
花を調べる。
骨を調べる。
上の文章を思いついてクロッキーに書きなぐってみたけれど、
調べていくうちに、最古の人類の化石はルーシーではなく、
アルディだという記事を見つけてしまった。
さらにショックなのは、アルディの想像図。
猿!?
これは猿ではないか。
せめてもの救いは、この猿人は彼女だということだが、
彼女を人類と潔く断言できないのは、私の懐が狭いのだろうか。
柔軟な脳みそが欲しいと切望。